「ダイエットで何が一番きつい?」と聞かれたら、多くの人は「腹が減ること」とか「筋トレの追い込み」と答えるかもしれません。

食事制限も我慢できる。トレーニングの追い込みも耐えられる。

でも、100kg超えから減量を始めて俺が一番メンタルを削られたのは、それらではありませんでした。

一番辛かったのは、「こんなに頑張っているのに、本当に結果が出ているのかさっぱり分からない」という恐怖でした。

努力しているのに数字が悪化する怪現象

忘れもしない、今年(2026年)6月22日のことです。

当時の俺は、週4回の筋トレを欠かさず行い、朝昼の食事も高タンパクに固定。「週末の外食が原因かも?」と考えて土日の食事もかなり徹底して管理していました。

「よし、今週も頑張ったぞ」と期待して体組成計に乗った俺を待っていたのは、残酷な数字でした。

⚠️ 直近3日間の比較(6/19 ➔ 6/22)
+0.7 %
体脂肪率 悪化
+0.7 kg
体脂肪量 増加
-0.5 kg
骨格筋量 減少

……目を疑いました。

メシも我慢して、ジムで汗を流して、週末の誘惑も断ち切ったのに、「脂肪が増えて筋肉が減った」というデータが出たんです。

「俺のやり方は全部間違っているのか?」「努力しても意味がないんじゃないか?」

頭の中が真っ白になり、一気にやる気が吹き飛びそうになりました。

「脂肪が増えて筋肉が減った」は、本当に起きたのか?

あまりに納得がいかなかったので、AIに測定ログを読ませて徹底的に調べました。

そこで分かったのは、家庭用体組成計(BIA法:体に微弱な電流を流して抵抗値を測る仕組み)の決定的な弱点でした。

体組成計の数字は、脂肪や筋肉の物理的な量だけでなく、体内の水分量・塩分濃度・グリコーゲン(糖質)の蓄積具合・胃腸の内容物・直前の休養状態によって短期間でも大きく変動してしまうのです。

つまり、6月22日の「筋肉-0.5kg」は、筋肉が削ぎ落とされたのではなく、「休養によって筋肉内の水分やグリコーゲンが一時的に抜けただけ」という可能性が極めて高かったのです。

救世主:「7日移動平均(MA7)」の導入

「1日の数字に一喜一憂していたらメンタルが持たない」と痛感した俺は、単日の実測値を見るのをやめ、7日移動平均(MA7)でトレンドを見るように切り替えました。

毎日の数値を7日分足して7で割る。これで日々のノイズ(水分ブレ)を打ち消すわけです。

すると、どうでしょう。

同じ6月末のデータをMA7のトレンドで確認してみると、全く違う景色が見えてきました。

📊 6月のMA7トレンド変化(成果)
-1.89 kg
体重 (100.3➔98.4kg)
-2.09 kg
体脂肪量 (29.6➔27.5kg)
+0.04 kg
骨格筋量(ほぼ維持!)

単日の数字では「失敗している」ように見えたのに、MA7で見ると「骨格筋量をほぼ維持しながら、体脂肪量が約2.1kg落ちている」という成果が見えてきたのです。

結論:数字の「点」ではなく「線」を見ろ

ダイエットで一番辛いのは、空腹ではありません。「正しく進んでいるか分からない不安」です。

もし今、毎日体重計に乗って「昨日より0.5kg増えた…」と落ち込んでいる人がいたら、言いたい。

その0.5kgを、そのまま「脂肪0.5kg」と考えないこと。

1日の数字(点)に振り回されるのをやめて、1週間・1ヶ月の平均値(線)を見ること。

このMA7の考え方に救われた俺は、「だったらトレーニングも体組成も、最初からこの思考で管理できるアプリを作ろう」と思い立ちます。

次回は、なぜ俺が自作アプリ「FitRIR」を作るに至ったのか、その開発ストーリーを書きます。